バスに乗ると必ずと言っていいほど進行方向右側の窓よりに座りたいのだが、必ずしもそうはならない。そんなときはちょっと残念だ。外の景色を見たいという理由だけでもない。
ぼくは車を運転するのだが、首を動かして右斜め後方を見るのは非常に大切なことなのだ。バックミラーとドアミラーだけで後ろを見てもその方向だけは死界になっていて、ミラーだけだと気がつかないうちに急に車が飛び出してくるように横に並ばれるように感じる。相手の車はゆっくり走っているつもりだろうから、見えなかったこちらがそう思うだけであって、びっくりするのもこちら側のことなのでである。だから、そうならないように車線を変更するときは目視するということは教習所でも必ず教えていることで、私はくびが回らなくなったら、それの時が運転の止め時なのだなと免許を取ったころからそう思っていた。
このところ、たまにJAFにバッテリーあがりを直してもらうくらいに車を運転する機会がなくなってしまっているのだが、いざ車に乗る時のことを考えてバスに乗ると練習として首を右後方に回しているのである。だから右側に座りたいのであって、まわりの人たちからすると不思議に見えるのだろうが、これもけっこう面白い。バスを追い抜こうとする車がすぐ前の車だけでなく、その一つ二つ前の車の動きも確認して近づいていくのが安全のために大切なことなのだが、バスの座席の高い位置から見ると教習所で教えられているような確認もせずにバスに追い抜きをかけるということもよくわかったりする。なかなか事故が減らない合点がついたりする
(2024年9月23日)